2008年06月10日

環境委員会にて質問しました

6月10日(火)
川田龍平は、環境委員会で質問に立ちました。

(下記、質問原稿より。ただし、実際の質問内容は少し異なります。
実際の質問内容と答弁は、参議院ホームページから映像でご覧いただけます。)
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/consider.php
「カレンダー」から「6月10日」をお選びください。

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【質問予定内容】

0 前段
既に多くの委員の方が質疑されました洞爺湖サミットに向けた福田ビジョンとしての地球温暖化対策、2020年中期目標は2005年比14%削減、90年比で4%削減、バリ会議での25−40%とは程遠い内容です。これは経済産業省のエネルギー長期見通しで示された原子力発電所推進と国民に省エネ家電強制購入を前提とするものです。これで日本が国際的リーダーシップをとれるのかはなはだ不安を感じました。
これから質問させていただきます環境基本法と原子力基本法の関係については、原子力エネルギーに未来はあるのか、核燃料サイクル・再処理工場にかかわる問題です。六ヶ所村再処理工場から排出される大気中・海洋中での放射性物質の濃度規制がなぜ存在しないのかにかかわります。現在、再処理工場はアクティブ試験の第4段階から第5段階に入るもガラス固化技術の未完成により、とても実践段階に進めず、尚かつ、再処理工場直下に活断層の存在が明らかになり、あらためて再処理という核燃料サイクルの是非を問い直す機会にもなっています。
一方で、チタン廃棄物のような微量放射性廃棄物をめぐって問題解決の担当省庁が存在していないという法の不備も明らかになっています。

こうした現状を踏まえて質問に入ります。

1 チタン廃棄物の取り扱い
まず、チタン問題がその後、どうなったかについてお伺いします。
三重県のチタン廃棄物アイアンクレーについて、6月3日の私の質問に環境省は「廃棄物処理法上の廃棄物ではないので取り扱いできる立場ではないけれども関係府省と連携して対応したい」旨の、文部化学省には「原子炉等規制法、放射線障害防止法の対象ではないが、1991年のガイドラインを遵守(じゅんしゅ)するよう求めている」旨の、それぞれ答弁をいただきました。
その後、両省でどのように対応しておられるのか、お伺いします。

1−2 住民グループから4省庁通達を厳守し、特定チタン廃棄物の回収及び法の整備を求める要望が出されているが、回収の見通しと法の整備について見解をお伺いします。

1−3 環境省の通知の趣旨はどうなるのか?

1−4 ガイドラインの0.14μグレイ/h の規定の根拠は何であるのか?

1−5 撤去を求めるべきではないのか?

1−6 法の不備でないとすれば、環境省、文部科学省の組織設置法の不備なのか?

2 放射性廃棄物の環境への影響
ところで、この問題だけでなく、そもそも放射性物質の環境汚染についてはどの法律でどの省が責任を持つべきであるのか、基本的な問題について質問させていただきます。

再勝利工場から排出される放射性廃棄物のうち再処理過程で発生するトリチウムは全量海洋放出され、その量は原発の濃度限界値の2800倍、クリプトン85は全量大気中に放出され、その量は日本の全部の原発55基の約3万倍を年に放出と住民団体から指摘されていますが、この事実は間違いないですか?

3 線量規定と全量排出
確かに、海洋中へのトリチウムは3ヶ月平均250μシーベルトと規定されていますが、1回ごとでなく3ヶ月平均ということで、結果的に全量排出ではありませんか?大気中のクリプトン85は、自然界のバックグランドレベル2ベクレル/立方メートル、クリプトンの測定器感度が2000ベクレル/立法メートル、濃度限界が10万ベクレル/立法メートル、自然界の5万倍に行かなければ、しかも3ヶ月平均で、結果的に全量排出です。これは、いくら線量規定があると言っても、緩やか過ぎて、ザル規制法と言われても仕方がないんじゃないですか?

4 濃縮係数と線量換算係数
0.022ミリシーベルトと言いますが、海洋中に放出されるトリチウムの全量の放射能はシーベルト単位でいくと、人間一人が1年間に浴びても良いとされる量は1ミリシーベルトですが、この全量分は3億3000万ミリシーベルト、3億3000万人分なんです。こんなことがまかり通っているのですよ。
大臣には昨年の質問の答弁でも「相当な量である」との認識をいただいています。
そもそも、0.022ミリシーベルトの計算方法について、昨年の質問でも、海藻への放射能濃縮係数を原発では4000を使い、再処理工場では2000の係数を使って計算しています。これについてどうしてなのか?
また、ヨウ素129の線量換算係数について、最近の法令では、1.1×10のマイナス4乗ミリシーベルト/ベクレルですが、日本原燃が採用しているのは4×10のマイナス5ミリシーベルト/ベクレル、約3分の1に過小評価していることになります。これら含め、住民が問題提起し0.022ミリシーベルトについて計算し直すことが今求められているのではないかと思いますがいかがですか?

5 放射性物質についての取り扱い
まさにザル法規制としか言いようがないのです。住民からすれば、この国の環境保全はいったいどうなっているのだろう?放射性廃棄物の全量排出に納得できるものではありません。そこで、本来、この放射性物質は法律においておのような扱いであるのか、についておききします。

環境基本法13条で「放射性物質による大気の汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染の防止のためにの措置については、原子力基本法その他の関係法律で定めるところによる」とあります。この法案策定の93年に宮沢首相は「法第3条と原子力関連法との関係でございますが、法第3条は環境に関する認識とその保全とそのあり方についての基本理念を規定したものであり、その理念は放射性物質による大気汚染等につきましても当然運用されます」と明快な答弁をされていますが、この基本姿勢は今も変わらないと考えていいですか?

6 憲法と環境権
大臣にそのような答弁をいただいて少し安心します。さらに大臣におききします。憲法と環境基本法の関係ですが、憲法には環境権の明記はないが、この環境基本法において環境権が付与されていると私は理解しますが、大臣は地球環境時代に、憲法と環境基本法の関係についてはどのような認識をもっていますか?

7 「防止のための措置」
そこで、13条には「防止のための措置」という言葉が出てきます。これは具体的には何をすることを「防止のための措置」と理解されるのでしょうか?

8 関連法の改正が必要ではなかったか
そうしますと、93年にこの法が制定されましたが、その後に環境基本の理念を裏打ちすべく、つまり、第3条の将来世代への配慮、第4条の環境負荷の未然の防止、第5条の地球環境時代第7条、第8条、第9条の政府、事業者、国民の責務など原子力基本法とその他の関係法律に適用させるべく改正が必要ではなかったのかと思いますが、内閣府、経済産業省、文部科学省いかがでしょうか。そして、この地球環境時代において現段階での改正の必要性についてはどのように考える合わせてお答えください。

9 環境基本法の理念
果たしてそうなのでしょうか?環境基本法の理念、及び事業者の責務は、宮澤首相、そして、鴨下大臣も認めているように第13条の放射性物質の汚染条項のいわば上位概念にあたるはずです。
ところが、この原子力基本法、原子炉等規制法、放射線障害防止法をよく読んでみると環境の規定が一切ありません。あるのは、原子力基本法20条に「放射線による障害を防止し、公共の安全を確保するため、放射性物質及び放射線発生装置に係る製造、販売、使用、測定等に対する規制その他保安及び保険上の措置に関しては、別の法律で定める」となっています。
原子炉等規制法でも法の目的を「災害を防止し、及び核燃料物質を防護して公共の安全を図るため」です。
放射線障害防止法をみると「放射線障害を防止し、公共の安全を確保すること」です。環境法の理念、環境の将来世代への配慮、汚染の未然防止と「公共の安全」概念はイコールとなりうるのか、この点についてあらためて、経済産業省、文部科学省に伺います。

10 除去装置の導入
その環境基本法の理念体系がないから、チタン廃棄物で法の不備が発生し、クリアランス法では、環境基準を0.01ミリシーベルトで線量規制しているのに、一方で再処理工場では0.022ミリシーベルトで安全だと強弁している日本原燃であり経済産業省なのです。
その意味において技術的に可能であるクリプトン85、トリチウム除去装置を導入すべきです。青森県担当者は議会答弁において「技術的には可能であるが経済性もあり、民間会社に強制できない」などという環境保全無視の発言がなされています。このことについて経済産業省はどのように考えているのか?まさに国の姿勢が問われます。

11 活断層
最後に、今日も、このあと、院内集会も予定されていますが、六ヶ所再処理工場などの核燃料サイクル施設直下に、これまで未発見だった長さ15キロ以上の活断層がある可能性が高いとの研究を、地形学の渡辺満久東洋大教授らが先月24日までにまとめたとのことです。沿岸部海域の「大陸棚外縁断層」とつながっている可能性もあり、その場合、断層の長さは計100キロに達し、M(マグニチュード)8級の地震が起きる恐れがあるとのことです。経済産業省はこの問題についてはどのような認識をされているのか?お伺いしておきたい。
posted by 川田龍平事務所 at 12:51 | 委員会

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