2008年03月27日

環境委員会 質問2回目(第169通常国会)

3月27日(木)
川田龍平は環境委員会で質問しました。

(下記、質問原稿より。ただし、実際の質問内容は少し異なります。
実際の質問内容と答弁は、参議院ホームページから映像でご覧いただけます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/consider.php
「カレンダー」から「3月25日」をお選びください

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日本のゴミ政策について、お伺いします。
海外ではこの5年「ゼロウェイスト〜燃やさないゴミ政策」なるものが人気です。英国産業経済学者、英国下院議院・廃棄物特別委員会専門アドバイザーでもあるロビン・マレー氏が提唱、出版した本は地方自治体廃棄物行政担当官のバイブルと呼ばれ、現在英国のみならずオーストラリアのキャンベラ市、ニュージーランドのポリルア市、カナダのノバスコシア州へと広がっています。
ゼロウェイスト、ウェイストはゴミのことですが、簡単に言うと「ゴミを燃やさず、3Rと堆肥化を徹底させて7割減らす」という政策です。燃やさなければ当然、燃料費や設備費もかからずCO2も出ない、低炭素社会にはもってこいの政策です。

(環境大臣)このゼロウエイスト政策についてはどのように認識されているか、まずお伺いします。

1.(環境大臣)ゼロウエイストと15日に閣議決定された第2次循環型社会形成推進基本計画との関連について伺います。
この計画では、循環型社会、低炭素社会、自然共生社会という3つの社会将来像の統合がうたわれています。計画では、循環型社会に向け「できる限り廃棄物の排出を抑制し、次に廃棄物になったものについては不適正処理の防止その他の環境への負荷の低減に配慮しつつ、再使用、再生利用の順にできる限り循環的な利用を行い、なお残る廃棄物等については廃棄物発電の導入等による熱回収を徹底し、温室効果ガスの削減にも貢献します」とあります。
そして、廃棄物処理施設計画において、3Rによる総量抑制、止む得ない場合に適正処理、つまりは現段階においては焼却、その焼却施設展開の後に熱回収・廃棄物発電施設、最終分場の延命としての溶融施設をつくること。しかし、一方で温暖化対策としては焼却によるco2の発生抑制が最重要の課題としてあげられています。
これらの計画を読み通してみると、現行の廃棄物処理の「適正処理」つまり焼却というのは積極的焼却ではなく消極的焼却、と読み取れますが、この認識で正しいでしょうか、お伺いします。

2.この計画を読んでいくと3Rの施策でいくなら、もう少し環境省予算編成に変化があってもいいと思います。
2008年度環境省予算合計2240億円のうち、廃棄物処理施設整備費799億円が占める割合は全体の35.7%。つまり予算の3分の1以上が、ゴミ焼却炉を中心とした廃棄物処理施設建設費予算なのです。焼却主義の現れ、担当官がその予算を死守しようとしているに違いない、とふつうは思ってしまいます。そうではない、と言い切れますか。これは、道路が過度に建設されるのと同様に、過度に廃棄物処理施設が建設されている現状のようにもおもいます。

3.3R施策を徹底していけば、焼却施設の整備ではなくゼロウエイスト向かっていくはずと、私は思うのです。これは循環型社会基本計画でも処理施設計画でも焼却は「やむを得ない」ものと明確に書かれています。にもかかわらず、その有効利用としての熱利用=廃棄物発電が施設計画に位置付けられています。本来、焼却は「避けなければならない」かつ「温暖化対策として抑制しなければならない」ものなのに、焼却が前提となり廃棄物発電が積極的な展開になっていることについて、どのように考えていますか。

4.「やむを得ない焼却」から発生する灰の減量、リサイクルとしてのガス化溶融炉、灰溶融炉などが施設計画に位置づけられ、国と地方の協働を前提に循環型社会形成推進交付金制度、国の施策として誘導されています。この誘導制度は、3R施策、温暖化対策との関係で限定的な制度と位置付けられるのでしょうか。

5.(環境大臣)大臣、よく考えてみてください。3Rを徹底すれば、焼却する廃棄物容量量は少なくなるのです。廃棄物が減量されると廃棄物発電の熱量も減ります。ガス化溶融にしても灰溶融にしても灰そのものの量が少なくなります。そうするとリサイクルされることになっているスラグ量も減少します。ところが、施設計画は「廃棄物量一定」を前提に計画が作られます。施設計画と減量していく廃棄物との関係で算出根拠はどのように作られているのでしょうか。(30秒)
答弁想定―指摘するところは理解するが、現実の中で、こうした対応策は必要だと認識している。

6.(環境大臣)繰り返しますが、3Rは脱焼却、脱埋立のゼロウェイストに向かいます。昨日もNHKで徳島県上勝町のゼロウェイスト=脱焼却、脱埋立ての町の暮らしをあつかうドキュメンタリーをやっていました。上勝町は2020年にゼロウェイスト実現を掲げています。私は大臣にゼロウェイストを、クールアース50の温暖化対策と連携して、掲げてほしいとおもいます。そこでおうかがいします。この循環基本計画、処理施設計画の期間が5年とすると5年後には、「やむを得ない焼却システム」は縮小に向かうのか、そのことを語ってほしいんです。

7.これまで、循環型社会形成推進基本計画の理念に関する質問をしてきました。
これからは、具体的な問題についてお聞きします。

循環型社会形成推進交付金によって誘導されてきた灰溶融炉、ガス化溶融炉などがこの5年間の間に灰溶融炉は全国116か所、ガス化溶融炉が81か所と全国に広がりました。灰溶融炉から生産される溶融スラグはリサイクルとしてグリーン購入法にも指定されています。その利用実態について、生産量、利用率、使い道、5年間の動向など現状を教えてください。

8.私の調べた静岡市では、05年4930トン中2260トン、45,8%が未利用。利用できても半分は無料。06年7797トン中4785トン61%が未利用、利用であってもこの年も半分が無料とのことです。静岡市では、半分以上が未利用です。結局最終処分場に処分するしかなく、環境省の循環型社会形成に寄与していないのではないですか。

9.(国土交通省)グリーン購入法にも指定されていることから、都道府県においては、この溶融スラグの使用計画をつくっています。国土交通省においては、こうした使用計画はどのようなものになっていますか。また、その溶融スラグの安全性についてはどのように認識されていますか。工事で使った箇所についてのデータはありますか。

10.(経済産業省)
この溶融スラグはJIS規格で安全性が証明されているということですが、その安全性はどのように担保されていますか。販売される溶融スラグの定期的なチェックの体制はどのようになっているのですか。酸性雨など使用後に鉛流失という場合には、JIS規格との関係ではどのような措置になりますか。

11.国土交通省においても、経済産業省においても、この溶融スラグの管理・監督は行われていないとのことです。環境省は、この溶融スラグについて交付金制度で政策誘導していますので、環境省にその監督権限があることになります。
が、安全性に問題があり品質が不安定と指摘されています。アスファルト、路盤材、埋め戻しなど利用されているようですが、土壌汚染対策の観点から、どこにどれくらい利用したかのデータ保存は最低限必要です。いまどうなっていますか。調査を検討すべきはありませんか。

12.それでは困ります。静岡では、有料売り払い先は公表されています。安全性については、41回の溶出試験中、16回が鉛の測定可能、7回に基準値以上の値検出。三重県で石原産業が二酸化チタン製造過程で排出される副産物・フェロシルトが三重県リサイクル製品に認定され70万トンが販売、埋め立てされましたが、六価クロムなど安全性に問題があり、撤去命令が出され現在進行中です。各自治体任せでなく、環境省として調査すべきではないですか。

13.納得できませんが、次に行きます。
灰溶融炉についての疑問は、この東京直下、23区清掃一部事務組合による中央防波堤での灰溶融炉が、昨年5月に鉛の溶出値の基準の0.1ミリグラム立方メートルをはるかに越える96倍の鉛の溶出、9月には排気ガスの水銀の自主基準50μg立方メートルノルマルの9倍という数値が確認され、昨年から停止状態が続いていますが、この事態について、溶融スラグの基準地オーバー、大気への汚染、そのことによる停止については、どのような認識を持たれているのでしょうか。

14.結局、この1年間この中防の4つの灰溶融炉は機能しなかったことになります。23区の灰溶融炉施設設置の清掃工場は8か所、17施設です。全部で1650トンの処理能力を持つものとして位置付けられていました。これらが機能していないのです。どうお考えですか。

15.静岡市の南沼上清掃工場の04年7月、灰溶融炉の大爆発事故がありました。1年近く稼働停止し、メーカーが自己負担で作りかえました。東京都世田谷区のガス化溶融施設でも技術の未熟など補修費が増大し、助燃の燃料費が想定より大幅に増えているなど、助燃はCO2の観点からも問題です。先ほど、岡崎議員からも指摘があり、「市町村の選択で、専門家技術チームの派遣で支援」という答弁でした。岡崎議員の誘導した国の責任については答弁がありませんでした。

16.(環境省)灰溶融炉、ガス化溶融炉の選択は、自治体の責任であるかのような答弁が繰り返されています。では、逆に、溶融スラグの利用の停滞、ランニングコストの増大、富山県高岡市や長野県富士見町など一部事務組合で計画が白紙撤回されています。この高岡市、富士見町の計画中止の理由についてはどう考えますか。また、国の誘導策は見直しの段階に至っているのではないのか。

納得できません。補助金から交付金制度に代わって自治体の側の判断、ということですが、どう考えても国の誘導策ですよ。灰溶融炉方式、ガス化溶融も含め交付金制度の見直し段階に来ているのではないか。納得できません。お答えください。

17.(環境省)自治体の判断であるというなら、例えば、これから話す東京都での小金井市などについて、環境省は別のメニュウを示すべきであると思います。

東京都のゴミ問題、23区は灰溶融炉方式、多摩地域はエコセメント方式で最終処分場問題をクリアしようとしてきました。しかし、23区については中防施設など問題蓄積です。
そうした中でのプラスチック焼却問題が発生しています。
また小金井市ではいくつかの諸事情が重なる中で、自治体として焼却場を持たない現状にあります。こうした中、焼却場のない自治体、まさに3Rの徹底、脱焼却、脱埋め立て=ゼロウェイストの街を目指す動きも出はじめました。環境省が率先して小金井市を応援するというような態勢は作れないものか。

18.灰溶融炉、ガス化溶融炉について、これまで質問してきました。観点を変えて質問を続けます。
循環型社会推進基本計画について、温暖化対策との関係についてです。廃棄物分野のCO2排出量は全体としては、2.8%とそれほど多くない数字ですが循環型社会形成推進基本法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、資源有効利用促進法における3R政策ともからみ、重要な施策となります。
(廃棄物分野の二酸化炭素排出)
全体としてごみ排出量が各種リサイクル法や国民の意識レベルの向上によって減量、あるいは横ばい状態にあります。しかしながら、廃棄物のCO2排出量は90年比で60%も増加しています。とありますが、この増大している現状をどう受け止めますか。

19.低炭素社会と循環型社会の統合の結び目のところにこの廃棄物分野の焼却によるCO2発生があります。60%という増加分は、廃棄物発電や燃料エネルギーとして相殺されるから28%の増加にしかならない、また実際はエネルギーがかかっている生ゴミ焼却が、有機質なのでCO2排出量にカウントされない、ということになっています。こうしたことがCO2削減を遅らせる原因になっているのではないかと危惧するがどう考えますか。

20.環境省は、廃棄物分野でのCO2削減を真剣に考えているとのことですが、東京都23区では、プラスチックごみの焼却、廃棄物発電が具体化し始めています。地球温暖化の観点からしても好ましいとは思えません。国はどのように受け止めていますか。

21.最初に質問しました、3R推進、ゼロウエーストの方向を持ちながら、しかし、この東京都のプラスチックごみの焼却こそが循環型社会に逆行するのではないかと思わざるを得ません。東京都の一般廃棄物は90年比で増加はしましたが、各種リサイクル法で減少し現在横ばいです。この状態の中でなぜ今まで分別収集してきたプラスチックを焼却にまわすというのでしょう。時代錯誤ではないですか。

22.環境省の循環型社会形成推進基本計画にある廃棄物発電施策からみれば、東京都の施策もまちがいではありません。しかし、3R施策で成功している廃棄物減量が、あえて熱エネルギー回収として焼却にまわす。これは循環型社会形成基本計画の中の矛盾ではないのでしょうか。しかも、温暖化観点からしても問題ではありませんか。

23.(環境大臣)徳島県上勝町、福岡県大木町のようにゼロウエイスト宣言をしている先進自治体、横浜市のような大都市でもごみ減量をして清掃工場を廃止したという先進事例もあります。地球温暖化対策とごみ政策の一致点を、3Rに推進と拡大生産者責任とゼロウェイスト戦略(脱焼却。脱埋め立て)に転換する必要はあるのではないのでしょうか。あらためてお伺いします。
posted by 川田龍平事務所 at 14:28 | Comment(1) | TrackBack(0) | 委員会
この記事へのコメント
土に埋めるか、コンポストか、生ゴミ処理機http://www.kankyou-group.com/使用か、デイスポーザ(生ゴミ粉砕機)を、家庭、飲食関係、会社などで、導入し、生ゴミを出さない事が、大切です。自分は、そうしています。自宅近くのゴミ置き場で、カラスに食われた生ゴミやカラスにやられそうな生ゴミや飲み会などで余った残飯などを、引き取り、堆肥化しています。
生ゴミを、可燃物と分離することが大切です。第二の分別収集化して下さい。
Posted by 白石 真人 at 2008年03月27日 22:37
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